【水冷・フレーク・タブラージュ】チョコレートのテンパリングの操作方法と温度とは?

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チョコレートを扱う時に必要なテンパリングについてお話しします。

一口にテンパリングと言っても、どんな方法があるのかをまとめました。

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チョコレートのテンパリングの作業方法

具体的なテンパリングの方法についてお話しします。

チョコレートごとのテンパリングする温度

調温する温度はチョコレートの種類(ダーク、ミルク、ホワイト)によって違いがあります。
チョコレートはまず完全に温めて溶かして、一旦冷まして温度を下げた後、再度温めて温度を上げてから使い始めます。

なぜこんなことをするか。については他の記事をご覧ください。

【結晶が命】なぜチョコレートはテンパリングをする?目的や効果解説。
手作りでチョコレートを作るのには「テンパリング」が必要と聞いた。でもなぜやらなきゃいけないのでしょうか。それはチョコレートの結晶に秘密があるんです。テンパリングをする根拠と目的。テンパリングするとどうなるのかを徹底的に解説しています。テンパリングでお悩みのあなたにオススメの記事です。ご覧ください。

ここでは一般的な調温温度を示します。

溶かす温度 下げる温度 使い始める温度
ダーク 50〜55℃ 27℃ 31℃
ミルク 48℃ 25〜26℃ 28〜29℃
ホワイト 46〜47℃ 24〜25℃ 27〜28℃

温度をあげて溶かす時に気をつけたいのが60度を超えるとカカオバターが変質し始め、きちんと固まらないことがあります。

使用するチョコレートのメーカー、銘柄によってもこの温度は前後があるので、しっかりとテンパリングを行いたい場合はメーカーに確認してから作業を進めるようにすると良いでしょう。

テンパリングに絶対に必要な道具

温度を測る、「温度計」です。

あとはお湯を張る鍋、ボウルなどですね。

チョコレートをテンパリングするためには、必ず温度計を使ってください。

便利なのは赤外線温度計です。
チョコレートに直接触れずに表面の温度が測れますので、衛生的ですし、洗い物も少なくて済みます。
普通のガラスの温度計などですと割れたり壊れやすいこともリスクですね。

棒型の温度計でもデジタルのものを使うと読みやすく測りやすいです。
おすすめはこちらです。

タブラージュ

tablage タブラージュですね。Tableが語幹にあることからもわかるように作業台に直接チョコレートを流して調温していきます。

必要なもの

などです。
手順としては

  1. 完全に溶かしたチョコレートを全体の2/3ほど大理石の上に流す。
  2. 満遍なく大理石の上にチョコを広げては集めて、温度を下げていく。
  3. 下げる温度まで下がったら元のチョコレートに大理石の上から戻して、上げる温度に調整する。

メリット

  • 大理石の上で一気に温度を下げられる
  • 量が多い時にあまり時間がかからない

デメリット

  • 大理石が高価!家庭ではあまりできない。
  • 少量だと冷ましすぎてしまう。
  • 赤外線温度計もちょっと高価。

水冷法・氷冷法

文字通り、水や氷を使って冷ましていく方法になります。

必要なものは

  • 湯煎
  • ボウル
  • ゴムベラ
  • 水か氷水
  • 温度計 etc…

です。

作業内容は温度を下げる時にボウルを水か氷水にあてて下げた後、湯煎で温度を戻して使っていきます。

この時に注意したいのが
「水」です。

チョコレートに水が入るときちんと固まらなくなります。

メリット

  • 使う道具は手に入りやすいものでできる。
  • 誰でも簡単にできる

デメリット

  • 水(蒸気も)が入ることで固まらなくなってしまうことがある
  • 大量にやると時間がかかる

フレーク法

水冷・氷冷法と似ていますが、溶かしたチョコレートに固形のチョコを加えて温度を下げていく方法になります。

この時、固形のチョコはテンパリングをきちんととって固めたものでなければなりません。
そのチョコレートにある安定な結晶をタネとして、溶かしたチョコレートに安定結晶を作っていく方法です。

使うもの

  • 固形のチョコ(大きいブロックは刻んだり削ったりして小さくしておく)
  • ボウル
  • 湯煎
  • ヘラ
  • 温度計 etc…

作業内容は

  1. 完全に溶かしたチョコに溶かしたチョコの1割程度の量の細かく刻んだチョコを加える。
  2. 混ぜながら加えたチョコを溶かしていく。
  3. 使用する温度にまで下がったらテンパリング完了。

メリット

  • 溶かしながら温度を下げるだけで使える
  • 特別な道具はほとんど入らないのでご家庭でもできる

デメリット

  • 温度を下げた時に溶け残ることがある
    →追加する量を減らしましょう。

このほかの方法

チョコレートメーカーのバリーカレボーの「MyCryo」(マイクリオ)というカカオバターを使ってテンパリングする方法や、32度程度の温度に溶かすだけで一晩(6〜8時間ほど)温度を一定に保って結晶を作る方法などがあります。

マイクリオを使う方法は、溶かしたチョコの数パーセントのマイクリオを混ぜるだけなのでとても簡単ですので、お金に余裕があれば試す価値はあると思いますよ!

今回は主なテンパリングの方法についてまとめました。

道具などのハードルがありますが、それぞれメリットデメリットを理解して作業をされると良いと思います!

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