とっておきのチョコレート。食べてみようと思ったら。
真っ白。
これってカビなの?食べても大丈夫?といった疑問にお答えします。
この記事を読むと
- チョコレートが白くなるのはブルーム現象が原因
- チョコレートの正しい保存方法
- 白くなったチョコレートは食べても大丈夫か?
- 白くなったチョコレートの再利用法
がわかります。
チョコレートが白くなっちゃった!原因はブルーム現象
とっときのチョコレートを食べようと思ったら、白くなってた!という経験ありませんか?
通常チョコレートはカビることはほとんどありません。
通常、チョコレートがカビが生えることはほとんどありません。
チョコレート自体は水分を全く含まない食品です。
カビは湿気や水分の多い場所を好む性質があります。ですので、純粋なチョコレートだけであればカビを生える余地がないのです。
材料屋さんから届いたばかりのチョコレートが白くなっているのは、チョコレート同士がぶつかり合った痕です。気にせずそのまま使えますよ♪
カビが生えやすいのは水分の多い「生チョコ」など
ただし、チョコレートのお菓子で注意したいのは、水分の多い生チョコやボンボンショコラなど。
主にガナッシュクリームを使っているお菓子たちです。
ガナッシュクリームの作り方はガナッシュクリームの作り方解説!パティシエの作りやすいレシピあり。で解説していますが、レシピを見ていただければわかる通り、
- チョコレート
- 生クリーム
がガナッシュクリームで使われる主な材料です。
全く水分を含まないチョコレートに、水分を多く含む生クリームを加えるので、カビが生える可能性がグンと上がります。
カビの見分け方
純粋なチョコレートであればほぼカビが生えることはないので、心配いらないのですが
もしカビかな?と思ったら
- ふわふわとした綿のような見た目
- 赤、緑、黒、白などの色がある
といった特徴があれば、カビだと思われますので、食べないようにしてください。
再利用も不可能ですので、そっと閉じて、ゴミ箱へ。
結論:チョコレートが白くなる原因はブルーム現象です。
チョコレートが白くなってしまう原因は
ブルーム現象
と言われています。
ブルーム(bloom)とは花が「咲く」という意味。
ブルーム現象が起きた状態は
- チョコレートの油脂分が表面に出てきている状態
- チョコレートの砂糖が表面に出てきている状態
のどちらかか両方の状態です。
チョコレートに油脂もしくは砂糖分が出てきて花が咲いている。状態なんです。
それぞれ
- 油脂が出た状態 ファットブルーム
- 砂糖が出た状態 シュガーブルーム
と呼ばれます。
ブルーム現象が起きてしまう原因は保存方法にあった!?
チョコレートが白くなるブルーム現象が起きてしまうのは、保存のしかたが原因の場合が多いです。
- 高温になる場所においてあった
- 湿気の多い場所、水がかかる場所にあった
- 温度変化で結露してしまった
この二つが主な原因になります。
高温になる場所に置いてあった場合
チョコレートは温度に弱い食品です。
25℃くらいから溶け始め、38℃くらいでどろどろの状態に溶けてしまいます。
そのままの状態で冷やし固められると、チョコレートに含まれる油脂分のカカオバターの状態が不安定になってしまいます。
そのため、チョコレートの表面に油脂分のカカオバターが出てきてしまい、固まるために、白っぽくなります。
湿気の多い場所、水がかかる場所にあった
湿気の多い場所、水が直接かかってしまう場所にチョコレートを置いた場合。
チョコレートに含まれている砂糖が原因でシュガーブルームを起こします。
砂糖は水に吸い寄せられる性質を持っているため、チョコレートの中の砂糖がチョコ表面の水分に吸い寄せられて、チョコ表面に出てきてしまった状態です。
お砂糖は白いですよね。
湿気や水分がシュガーブルームの原因になります。
温度変化で結露してしまった
チョコレートは温度に弱い食品、と前述しましたが、温度変化にも弱い食品です。
冷蔵庫で保管していた冷えたチョコレートを常温の部屋に解き放つと、部屋中の湿気が温度差でチョコレート表面に結露します。
結露は水分です。
チョコレートの成分の砂糖が表面に出てきてしまって、シュガーブルームを起こします。
ブルームになりにくい 正しいチョコレートの保存方法
チョコレートが白っぽくならず、ブルーム現象を起こさないためにはどのように保存したらいいのでしょうか。
チョコレートの正しい保存方法
チョコレートでも、
- 純粋なチョコレート
- チョコ以外のの材料が混ざったチョコレート菓子
で保存方法が違います。
詳しくはチョコレートの美味しさを守る正しい保存方法。美味しく食べるコツも解説という記事を用意していて、保存方法や賞味期限などについて解説していますので、記事を読んでいただけたら良いのですが、ざっくり説明すると
純粋なチョコレートの場合
- 20℃以下
- 直射日光の当たらない場所
- 湿気の少ない場所
で保存しましょう。
生チョコやボンボンショコラ、オランジェットなどのチョコレート菓子は
- 冷蔵庫保存
- 表示の賞味期限内で早めに食べる
のがおすすめです。
ブルーム現象が出たチョコレートは食べても大丈夫です。
見た目にはあまり食べたくない感じのブルームが出てしまったチョコレート。食べても大丈夫なのでしょうか。
ブルームが出たチョコレートは食べても大丈夫です
ブルーム現象が起き、白っぽくなってしまったチョコレートは
食べても問題ありません。
前半で説明している通り、 ブルームの正体は
- チョコレートの油脂分(カカオバター)
- チョコレートの糖分・砂糖
が正体です。
ですので、食べたとしても、直接健康被害は考えにくいです。
本来のチョコレートの風味は損なわれている
ブルームが出てしまったチョコレートは食べても害はありませんが、
本来のチョコレートの美味しさは損なわれた状態
であることは理解してください。
特にチョコレート特有のシルクのようななめらかな舌触りや、パリッと割れるような食感はありません。
ブルームが出たチョコレートは、ザラザラとした舌触りで、もろもろと崩れてしまいます。
中にはブルームが出てしまった食感が好きな方もいるようですが、おすすめはしません。
ブルームが出てしまったチョコレートの再利用法は?
ブルームが出たチョコレートをそのまま食べるのは気が進まない方のために、簡単な再利用法をご紹介します。
お菓子作りに使う
腐っても鯛。ブルームが出てもチョコレート。ですから、お菓子作りに使うのが最適でしょう。
ブルームが出たチョコレートは一度溶かして、テンパリング(調温作業)をして使えば問題なく使えます。
ただ、シュガーブルームの場合は食感がざらつく場合もあるということだけは覚えておくといいかもしれません。
簡単なチョコレートのお菓子のレシピ、テンパリングの方法については別の記事を用意していますので合わせてご覧くださいね。
料理に使う
お菓子としてもちょっと嫌だな、と思う方に。
お料理の隠し味として、チョコレートを使ってみてはいかがでしょうか。
カレー、ハヤシライス、ビーフシチューなどのルーものであれば、コクや深みが増して美味しくなりますよ。
チョコレートのブルーム現象 まとめ
チョコレートが白っぽくなる現象「ブルーム現象」について説明してきました。最後にまとめると
- チョコレートが白くなるのはカビではない!
- ブルーム現象といって、チョコの油脂分・糖分が出てきたもの
- 水分の多いチョコレート菓子はカビやすいから注意!
- 純粋なチョコレートは湿気のない冷暗所に保存
- 生チョコなどのチョコレート菓子は冷蔵庫で保存
- ブルームが出たチョコは食べても良いけど美味しさは半減してる
- 新たなチョコのお菓子、お料理の隠し味に再利用しよう
といったところです。
白くなったチョコレート、カビかどうかだけ判断して、上手に食べてあげてくださいね。