カカオやカカオ豆がチョコレートの原料ということは知っていますか?
チョコレートがカカオからできているということは知っていても、カカオがどんな形なのかとか、植物であるとか、知らないことも多いと思います。
カカオがどの様に栽培され、どこで作られているかなどを記事ではご紹介します。
カカオとは?【チョコレートやココアの原料作物】
カカオとは:チョコレートの原料になる農作物
カカオとはチョコレートの原料になるカカオ豆を産出する農作物です。
カカオは、アオギリ科テオブロマ属カカオという分類をされています。
学名ではテオブロマカカオ(Theobroma cacao)と言われ、テオブロマはギリシャ語で「神の食べ物」という意味なんです。
特にチョコレートの原料になるカカオ豆は、実際は豆ではなくタネ。
カカオの身を割ると、なかに真綿の様なパルプと呼ばれるものに包まれたカカオ豆が出てきます。
これがカカオ豆、カカオビーンズと言われる、チョコレートの元になるものです。
カカオの歴史:お金持ちの食べ物だった?
カカオは、紀元前1900年頃からあったとされています。
その頃は、とても貴重なもので、飲みものとして使われていた他に、とても貴重だったことからお金(通貨)としても使われていました。
近代に成ってからは、西暦1500年頃コロンブスがカカオのタネをスペインに持ち帰ったことから、上流階級に好まれて砂糖や香辛料を加えたショコラトルとして珍重された。
その後、チョコレート飲料やカカオが、ヨーロッパ中に広まって栽培が盛んに行われ、世界に広がった。
カカオができるまで
カカオの栽培:赤道近くの北緯南緯20度
カカオの木は、赤道の南北緯度20度以内の「カカオベルト」と言われる地域で育ちます。
- 年間の気温が27度以上
- 年間を通じて気温の変化が少ない
- 高温多湿
- 水はけの良い土地
- 適度な雨が降る
の条件の揃った場所だけで栽培が出来る熱帯植物です。
この条件の揃う場所はとても限られているので、貴重な植物と言えますね。
カカオの主な生産国
カカオは前述の様に、南北緯度20度以内の土地で作られています。
主な生産国としては
- コートジボワール
- エクアドル
- インドネシア
- ガーナ
- ナイジェリア
- カメルーン
- ブラジル
などの国々。
カカオの赤ちゃん・苗木は大きな木の下で育つ
カカオの木はどの様に育つのでしょうか。
カカオの苗木は、大きな木の下で育ちます。
カカオは直射日光を嫌うため、シェードツリーと言われる木がの下で大きくなります。
シェードツリーは日陰を作るための木。シェードツリーにはバナナなどの背の高く葉の大きい木が一緒に植えられます。
樹齢4年ほどで花を咲かせます。
白い直径3センチほどの花が木のあちこちに咲きます。
受粉すると、カカオの実(カカオポッド)がなります。
カカオポッドと言われるカカオの実は6ヶ月ほどで熟します。
大きさはラグビーボールほどの大きさまで大きくなります。
このカカオポッドの中からカカオ豆が取り出されて、チョコレートになるための処理がされていきます。
カカオの品種:有名な3品種
カカオは、コーヒーやワインのぶどうのように、様々な品種が作られています。
品種や産地、栽培方法や加工の方法によっても風味が変わってきます。
その中でも、カカオの有名な3つの品種があります。
- クリオロ種
- フォラステオ種
- トリニタリオ種
です。
クリオロ種とフォラステオ種はカカオの原種といわれ、この2種を掛け合わせたのがトリニタリオ種です。
クリオロ種(Criollo)
もっとも生産量が少なく、希少なカカオのクリオロ種。
カカオ豆全体の10%程度。
クリオロ種は独特の香りがあり、フレーバービーンズとして使われます。苦味も軽いのが特徴です。
フォラステオ種
カカオとしては比較的新しい品種のフォラステオ種。
生産量は90%近くを占めています。
フォラステオ種は苦味が強い反面、クセのない味わいになるので、ブレンドをする時のベースビーンズとして使われる。
トリニタリオ種
トリニタリオ種はクリオロ種とフォラステオ種の交配種。
クリオロ種、フォラステオ種のいいところを受け継いでいて、それぞれの特徴の度合いによって品種改良がされています。
カカオとは何か。産地や歴史解説 まとめ
カカオについてここまで解説してきました。まとめると
- カカオはチョコレートの元となる作物
- カカオは昔、お金持ちの食べ物だった!
- カカオはカカオベルトという赤道近くでできる
- カカオには主に3つの品種がある
こんな感じですね。
チョコレートやココアはこのカカオを元に、様々な国や産地のカカオ豆をブレンドして作られます。
チョコっとでも、カカオについて知っていただけたら嬉しいです。
では。